読む国会

国会・政治をわかりやすく解説するメディア

教育勅語はどのように国会において「排除」されたのか。排除決議を現代語訳してみる

松本淳造衆院議員による決議案の趣旨説明 教育勅語等排除に関する決議文 決議案と趣旨説明についての解説 柴山文部科学大臣が教育勅語について言及したことで、波紋が広がっている。 mainichi.jp ところで、国会においては教育勅語を「排除」することを正式…

「アベ政治を許さない」に感じる違和感

www.asahi.com 金子兜太さんが書かれた「アベ政治を許さない」という文字は、様々なところで用いられ、未だに政治的なプロテストの場ではよく使われている。 その成立の経緯については充分に理解しているし、敬意を払いたい。 しかし、私は、「アベ政治を許…

西日本新聞にはデータリテラシーがなかったのか?

なんとなく気になったので。 この西日本新聞の記事に対して、 上記のような批判があった。 筆者の主張 ざっくり筆者の主張をまとめると、 そもそも毎月勤労統計は不正確な指標である サンプリング手法の変更は、よりデータを正確にするために行ったのだから…

「ある意味犯罪」「週休七日が幸せか」「いい加減にしろ」 ― 与野党政治家の発言から振り返る、第196回(2018年)国会の異様さ

196回国会が閉幕した。異質で異様だった前国会について、本記事では時系列を追ってまとめた。 ※国会の議事録の性質上、全発言を引用するととても助長になるため、一部抜粋しているものがあるが、大意は変わっていない。 ハーバー・ビジネス・オンラインにも…

なぜ安倍総理は、不信任案に嗤(わら)うのか

枝野幸男立憲民主党代表が、戦後の歴史上最も長い内閣不信任案の趣旨説明をするなか、安倍晋三総理は、茂木敏充経産相とともに談笑していた。 カジノを含む統合型リゾート(IR)実施法は20日夜の参院本会議で自民、公明両党と日本維新の会などの賛成多数…

失われた20年のあとの破壊された5年 - 政治家が嘘をつくことが当たり前になってはいけない

一連の事件の中で、様々に驚くことはあったが、まるでスパイ映画のように非現実的な事件を覚えているだろうか。 財務省の職員は国交省まで出向いて、わざわざ元の文章を改ざんしてさし変えようとした。しかしそれを国交省の職員は改ざんされると予知してコピ…

なぜ高度プロフェッショナル制度は(大きな抵抗もなく)成立したのか?

高度プロフェッショナル制度が成立した。 この間の高度プロフェッショナル制度を巡る与党の国会運営は、これまで述べてきた通り大変ひどいものだった。 何より、ヒアリングについての虚偽答弁が明らかになるなど、立法事実がもはや存在しない中で、このよう…

「政府から目をそらす」という政治姿勢が日本の政治を劣化させる

以前「野党を批判するのは簡単だが、それよりも重要なことが起こっているのではないか?」という趣旨の記事を上げたところ、多くのコメントを頂いた。 ここに集まったコメントを 批判について 批判されたコメントの一部をご紹介したい。 野党を支持しろ? 「…

Airbnb キャンセルを巡る議論 ー 日本の民泊に関する規制(民泊新法)は厳しいのか?

論点1 - 規制は厳しいのか 諸外国の規制を見る (参考1)諸外国における規制等の事例について(国土交通省) (参考2)各国の民泊の現状 例えば、ニューヨークの場合下記のようになる。見て分かる通り、結構厳しい。 宿泊業(ホテル等)を営む場合の規制等 …

労働者派遣法の歴史から学ぶ、高度プロフェッショナル制度の行く末

労働者派遣法の歴史 【労働者派遣法に関連する規制の変遷ポイント】 <時系列>・1985年(昭和60年)労働者派遣法制定・1986年(昭和61年)労働者派遣法施行・1986年(昭和61年)労働者派遣事業と請負の区分に関する告示・1996年(平成8年)改正労働者派遣法…

「野党は批判ばかり」「野党は経済を語らない」と言っている間に、書類は隠蔽されデータは改ざんされた ー 新潟県知事選から見える日本の風景

新潟県知事選挙と日本 知事選挙は、日本の縮図である。元霞が関の官僚が自民党の推薦で出馬し、中央とのパイプを語って当選し、東京からおこぼれをもらうために腐心する。 自民党と官僚と地方の財界の強固なピラミッドは極めて効率的に機能しているわけだ。 …

今、国会で何が起きているのか? ― 与党議員と政府の発言から考えるガバナンスの崩壊

厳正な検査に支障を及ぼすため、過程の公表は差し控える 腰山謙介・会計検査院事務総局次長 衆議院財政金融委員会 森友学園の問題に関する会計検査院の報告書に、検査院が試算した値引き額の記載を回避しようと財務、国土交通両省が協議した疑いがあるとの指…

加計学園問題の焼け跡に残るもの ― 「嘘をつくとそれを守るための嘘で、更に大変なことになる」というシンプルな教訓

学校法人「加計(かけ)学園」は26日、愛媛県今治市への獣医学部新設をめぐり、2015年2月に加計孝太郎理事長が安倍晋三首相と面会したと記した県の文書についてコメントを発表した。当時の担当者に記憶の範囲で確認したとし、「実際にはなかった総理…

自民党はデータと事実を捨て、近代国家を放棄する覚悟があるか ー 高度プロフェッショナル制度の委員会採決を巡って

この記事はかなり長い。それを断った上で、憲政史上最悪とも言える、厚生労働委員会の採決に至るまでの経緯を説明したい。 この経緯は実況していただいた、法政大学の上西教授のツイートを引用している。 さて、5月25日、すでに不適切なデータが見つかってい…

杉田水脈・長尾敬・伊佐進一 ー 過労死遺族を馬鹿にし続ける、高プロ法案と議員たち

5月24日の厚生労働委員会。 この日の委員会は、寺西代表を初めとした過労死ご遺族会の皆様が、安倍総理に自らの声を伝えようと傍聴に訪れていた。 その声を、実際に柚木道義議員が紹介され、安倍総理に対して、過労死遺族と面会するように迫ったが、総理は「…

政治家・安倍晋三とは何者なのか ー 病的な嘘つきが我が国の総理大臣である事実について

愛媛文書を巡るニュースを聞いていると、コメンテーターの方がそろって「一体誰が嘘をついているんでしょうね」と首をひねっている。 が、度々述べているとおり、「安倍総理は嘘をついているかどうか?」という論点はもはや意味を持たない。安倍総理が虚偽を…

女性参政権前夜 ー 普通選挙の前、議会で一体何が語られていたか

努力義務だけではあるが、候補者男女均等法が成立した。小さい一歩かも知れないが、画期的な一歩だと思う。まずは超党派の議員の方々に敬意を評したい。 ところで、これに対し、自民党の小野田議員が下記のような発言をしている。 ①候補者の均等といいますが…

加計孝太郎氏と安倍総理 ー その友人関係は本物か?

予算委員会における、首相や与党の言い分を改めて見てみよう。 柳瀬氏と加計学園の出会いは、安倍総理主催のバーベキューだった。 柳瀬氏は加計学園の関係者と複数回、時に長時間に渡って面談していた。 安倍総理は、加計学園が国家戦略特区に申請していたこ…

読む国会について

読む国会は、国会をわかりやすく伝えるための政治メディアです。 主に日本政治と国会開設の二本立てでやってます。更新頻度は高いときと低い時があるのでご容赦ください。 Twitter でも時々つぶやき中 まとめサービス「国会.news」も運営中 国会に興味のある…

「国会キス事件」と麻生・下村セクハラ発言 ー 大蔵大臣が働いた性的暴行の顛末から考える

麻生太郎 副総理兼財務相 「はめられて訴えられているんじゃないかとか、ご意見はいっぱいある」 下村博文 元文科相 「隠しテープでとっておいてね、そしてテレビ局の人がですね、週刊誌に売るっていうこと自体が、ハメられてますよね。ある意味で犯罪だと思…

「認める方向で調整」という与党の検討が新聞に堂々載るという異常事態について

加計学園の獣医学部新設をめぐり、与党は、柳瀬唯夫・元首相秘書官が2015年4月に首相官邸で学園関係者らと面会したことを認めることで国会の正常化を図る検討に入った。大型連休明けに柳瀬氏の国会招致を立憲民主党など野党6党に提案して審議復帰を呼…

野党合同ヒアリングとは何か ― 国会の代わりではないその存在意義とは

野党合同ヒアリングとはなんだろうか。まずはこの動画をご覧いただきたい。 合同ヒアリングと国会の違い 上の動画を見ていただくとわかるのだが、野党は文科省から官邸に送られたメールについて「調べて欲しい」と要求している。 それに対して、内閣府の担当…

審議拒否とその理由 ― 野党は「審議したフリ」をすべきではない

野党の審議拒否に対して、与党からの批判が強い。 維新を除く野党不在のまま、静かな環境のなかで生活困窮者支援法を引き続き審議し、本日、採決いたしました。4月18日から出て来られてませんので、今年は19連休ですね。 pic.twitter.com/gf1Sfekti9 — いさ…

政党名の変化から探る ― なぜこんな党名になってしまったのか選手権

党名の由来を集めてみました。 日本を元気にする会 名称について松田は、"会派設立届けの提出締切の直前に事務所で昼食を取りながら会派名について相談するなか、中々全員がピンとこないでいたところ、たまたま思い付きで「ここにいるメンバーは、しがらみな…

野党のパフォーマンスは悪なのか?

とりとめのない話をする。 昨日、立憲民主党の衆院議員、尾辻かな子さんが、セクハラ被害者に対して連帯を示すために、アメリカの#metoo運動になぞらえて(あるいは、それに連帯したアメリカ民主党の議員になぞらえて)黒い服を着ることを提案した時、私はど…

総理の本音

お酒が入ったときにこそ、四十代・五十代の紳士淑女から、思わぬグロテスクな本音が聞き出せる、ということがある。 この間も、さる業界の大物で、人品卑しからぬ紳士から「 #metoo とか言ってるけどさ、枕営業して得をしてた人が今更グダグダ文句をいうのも…

虚構の内閣

「オズの魔法使い」の最後。スクリーンが倒れると、偉大なる魔道士であったはずのオズの魔法使いはオマハから来た、ただの詐欺師だったことがわかる。 この2ヶ月ほどで、安倍政権のスクリーンもまた、倒れた。 イラク日報:発見3日後に「ない」 陸自研究本…

野党を批判せざるを得ない人たち

生活保護の引き下げが決まっちゃったみたいなんですが、野党は戦わなかったんですかね。生活保護費は基本的に全部が消費に回るから、経済効果あるでしょう。国の投資効率としては非常にいいと思うんですよね。引き下げは愚策に思うのですが — kikumaco(4/12,…

既に死んでいた日本の民主主義について ー 財務省・文書改ざん問題に思う

財務省による文書改ざんが明らかになった。 冒頭申し上げたいのは、これは安倍政権だけの問題ではないということだ。もちろん安倍総理の責任は免れないし、昭恵夫人の関与が明らかになった以上堂々と議員も総理もお辞めになるものと思っているが、森友学園が…

そしてオオカミ少年は扇動家になった

前回の記事には、ありがたいことにほとんどの(記事をきちんと読んでくれた)方からは同意の反応を頂いた。 一部、「安全保障はいろいろな可能性を考えるべき」「スリーパーセルがいないとは言っていないのだから議論をしないのは危険」「実際にテロが起きた…