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Airbnb キャンセルを巡る議論 ー 日本の民泊に関する規制(民泊新法)は厳しいのか?

論点1 - 規制は厳しいのか

諸外国の規制を見る

(参考1)諸外国における規制等の事例について(国土交通省)

(参考2)各国の民泊の現状

 

例えば、ニューヨークの場合下記のようになる。見て分かる通り、結構厳しい。

宿泊業(ホテル等)を営む場合の規制等

  • 宿泊業を開始するに当たっては、市の登録を受ける必要がある。また、建設に当たっては、州、市当局から各種許認可、検査を受ける必要がある。
  • ホテルについて、構造に関して、居住、宿泊の部屋を仕切る壁に関する規定が、防火 に関して、出入口・警報器等の掲示や検知器、警報器等の設備に関する規定がそれぞ れ一般住宅の規定に加えて規定されている。
  • ニューヨーク市でホテルの建設が認められるのは、商業地域の大部分、工業地域の 一部のほか、住居地域で市の許可を得て認められるケースもある

民泊に関連した貸主に対する規制等

  • 2010年に州法が改正され、居住を目的とした共同住宅(クラスA)では、連続30日以上の居住が求められることとなり、3戸以上の共同住宅では居住者が不在の場合に、30日未満の短期滞在は違法となった。
  • 上記の共同住宅以外の建築物であっても、市条例により、許可なしに使用用途の変 更はできず、短期滞在は違法となる。 

要は、共同住宅では短期滞在が不可能、という形だ。

この他にも、

・90日以上貸し出す場合は転用許可が必要(ロンドン)

・貸出が年間60日まで(オランダ・アムステルダム)

・8ヶ月以上の居住実績が必要(フランス・パリ)

など、要は「住んでいない物件を借りて、Airbnb専用にするのはダメだけど、部屋が余っているなら時々貸し出してもいいよ」というような法体系になっているところが多い。

そもそもAirbnbって、そういうサービスだったのではないだろうか。適当にアパートを借りてAirbnb専用物件にする、というのはサービスの趣旨から外れているような気がする。

 

改正旅館業法・民泊新法に関する国会質疑を見る

民泊については、主に平成29年06月07日の衆議院厚生労働委員会で議論されていた。 

一つは、今、現に旅館業やホテル業をされている方々、こういう方々から見れば、特に、今回、民泊では、不在型と言われる、家主がいない、こういう民泊については、ビジネスじゃないか、同じように仕事をビジネスとしてやるのに、片や規制が緩くて、片や許可をとって厳しい規制になっている、不公平じゃないか、同じような規制にすべきじゃないか、こういうアプローチがある(後略)

 

今、民泊をされている、家主が居住型で一緒にいて、そこに泊めている、こういう方々からすれば、家主がいないところ、本当に単に貸しているところとは、例えば、現に今、我々は住んでいるわけですから、そこで生活をしているわけですから、安全の基準やさまざまな衛生基準というのは同じじゃ困る、今、我々の生活は現にできているんだ、こういう観点、この二つのアプローチがあって、この中でどういう規制をつくっていくかというのが大事だというふうに思っています。

 

伊佐進一衆院議員(公明党) 
 私ごとなんですけれども、私、今、議員宿舎に住んでおりませんで、議員宿舎より安い、本当の一部屋のワンルームマンションに住んでいるんです。一年ぐらい前からですか、両隣が多分、民泊になっているんです、私の部屋の両隣が。それで、やはりうるさいんですよね、夜な夜な。多分、民泊なんですよ、いろいろな国の人が入れかわり立ちかわり入っていますので。


 通報というお話がありました。私も、たまたまこういう制度とか世の中の動きに関心があって、私、民泊自体は決して否定的な立場ではないので、いい民泊、いい制度はどんどん広まってもいいと思っている側なんですが、ただ、違法民泊、あと、いろいろこれまで審議会とか国土交通委員会でも議論になった、やはり住宅地でこういう旅館的営業をやることの是非というのは、今もずっと議論として残っていると思うんですね。


 通報と言われたときに、私も別に通報はしたことはないですし、違法か合法かすら、両隣、どういう運営形態か全くわからないです。もし仮に違法だとわかっても、それは私は、こういう仕事で、正義感を持って通報するでしょうけれども、普通は通報しにくいだろうなと思うんですよ。

 

井坂信彦衆院議員(民進党)

このような声がある一方。この日は、民泊について話し合われると同時に、既存の旅館に対しての規制が過度に厳しいのではないかという議論もあった。

 当然、ダブルスタンダードになってはいけない。別に、民泊だから汚くていいとか、民泊だからこういう衛生回りを手を抜いていいということでは全くないというふうに思います。
 ただ一方で、今旅館、ホテルに課される衛生基準というのは、私もこの細かい、旅館業における衛生等管理要領というのをずっと隅々まで見せていただきましたけれども、もう大変細かいことまで規定をされております。これが本当に果たして旅館、ホテルを営むために必要な最低基準の衛生基準と言えるかどうか、私は大変疑問に思いますし、これをまた今から民泊に全部課すとなったら民泊は成り立たないですから、民泊はやはりもっと緩いものにせざるを得ないというふうに思うんですね。


 そうなってくると、私、大変疑問に思いますのは、では、これまでこれだけ細かく定めて守らせていた衛生基準というのは本当に必要な衛生基準だったのかという議論に当然なってくると思うんですよ。 

井坂信彦 衆院議員(民進党)

 せっかくこの旅館業法を改正して、罰則をつくって、無許可営業については立入検査ができるようにするわけですから、今現在あるほぼ旅館業と言えるような形態でやっている賃貸マンションとか、そういう今回の、先ほどの簡易宿所みたいなものについては、きちんと立ち入りして、実態をきちんと見て、やはり許可をとらせるべきものはとらせる(べき)

初鹿明博 衆院議員(民進党)

 防犯上の理由から、深夜に女性を一人で働かせることは避けるべきではないかというふうに思います。また、フロント勤務は、一人でやると、夜は、仮眠も休憩も十分にとれない、昼も、いつ来るかわからない来客や電話に対応するために昼食をとる暇もない、非常に過酷な勤務条件にある、労働条件にあるということが言われています。
 ホテル、旅館業界では、これまでも残業代の未払い訴訟というのも多く起きておりますし、今後、働き方改革、長時間労働規制を進めていく上で、土日とか休みも関係なく、二十四時間の対応が求められるホテル業界の特性に対応した対策というのが必要ではないかというふうに思います

大西健介 衆院議員(民進党) 

論点2 - 観光庁の通達は適切か?

 ニューヨークにおけるAirbnbの収益の3分の2は、何らかの法律に違反した取引である、と書かれている。

先の国交省の調査にも、ニューヨークについてこう記載されている。

2014年10 月、州の実態調査により、Airbnb に登録されている物件の 72%が違法なものであることが判明。取締強化の方針が打ち出された。

様々な経緯を踏まえると、Airbnb側の法規範の甘さが今回の対応を招いたのではないかという疑念は拭えない。

違法物件に対して売上を下げてでも対処する、というような積極的な対応を取っていないのではないか、という批判は当然あるだろう。

とはいえ、Airbnb側のリリースにあるように、観光庁との事前のすり合わせでは合意できていて、突然ちゃぶ台をひっくり返されたのかもしれないし、ここの実態はわからないが。 

まとめ

今回の民泊新法は、諸外国を鑑みても比較的軽度な規制といえる。

そのうえで、既存の旅館業法が古くなっていることは大西議員の指摘などにもあるので、既存の宿泊施設に対する不要な規制を取り払いつつ、一部地域を国家戦略特区などで規制緩和するというのはそれほど悪いプラントは思えない。

ニューヨークやサンフランシスコなど、あまりに民泊需要が高まったことで住宅事情が悪化した例も多い。

シェアリングエコノミーは決して悪ではないが、本来想定された運用である、「余った部屋を貸す」というような運用は、おそらく日本では難しいだろうし(部屋が余るケースがイメージできない)、そうなれば、当然部屋ごと貸すという形になる(不在型)。そうすると、当然ゲストの騒音なども管理するものがいなくなるわけで、隣人トラブルに発展することは必然だ。

当然、このような現状を考えれば、部屋貸しとは違う規制が必要になるし、管理者を明記することなどは必要なのではないか。

 

総じて考えれば、「これくらいの規制がクリアできないような物件なら、やはりリスティングすべきではないのではないか?」と思う。

労働者派遣法の歴史から学ぶ、高度プロフェッショナル制度の行く末

労働者派遣法の歴史

【労働者派遣法に関連する規制の変遷ポイント】

<時系列>
・1985年(昭和60年)労働者派遣法制定
・1986年(昭和61年)労働者派遣法施行
・1986年(昭和61年)労働者派遣事業と請負の区分に関する告示
・1996年(平成8年)改正労働者派遣法施行
・1999年(平成11年)改正労働者派遣法施行
・1999年(平成11年)派遣元事業主が講ずべき措置に関する指針
・1999年(平成11年)派遣先が講ずべき措置に関する指針
・2000年(平成12年)紹介予定派遣の許容
・2004年(平成16年)改正労働者派遣法施行
・2006年(平成18年)偽装請負に関する通達
・2007年(平成19年)改正労働者派遣法施行
・2007年(平成19年)請負ガイドライン
・2008年(平成20年)日雇派遣に関する省令、指針
・2009年(平成21年)派遣元・派遣先指針の改正
・2009年(平成21年)一般労働者派遣事業の許可基準の見直し
・2009年(平成21年)労働者派遣事業と請負の区分に関する疑義応答集
・2010年(平成22年)政令26業務に関する指導監督指示
・2012年(平成24年)改正労働者派遣法施行
・2012年(平成24年)請負に関する告示
・2013年(平成25年)労働者派遣事業と請負の区分に関する疑義応答集(第2集)
・2015年(平成27年)改正労働者派遣法施行
・2015年(平成27年)労働者の職務に応じた待遇の確保等のための施策の推進に関する法律(同一労働同一賃金推進法)成立
・2015年(平成27年)労働契約申込みみなし制度開始

 

(参考)http://www.bizlaw.jp/businessissues_koyou_03_01/

国会で労働者派遣法はどのように語られてきたか

労働者派遣法制定まで

 本法案は、幾千万の我が国労働者の基本的人権や労働条件にかかわる重大な法案であります。それは、戦後営々として労働者が築き上げてきた民主的労働法制を根底からゆがめ、資本の飽くなき合理化と利潤追求の前に無権利状態の労働者を大量につくり出すものであります。

これが全労働者の労働条件の劣悪化を招くことは必至であります。

ところが、これほど重要な法案であるにもかかわらず、我が党の本会議趣旨説明要求を封殺した上、本院社会労働委員会における審議時間はわずか十三時間、まだまだ重要問題が解明されていないにもかかわらず、我が党以外の合意で審議が打ち切られたことは、国権の最高機関である国会の責任をみずから放棄するものであり、怒りを禁じることができません。私は、まずこの点について厳しく指摘するものであります。

 

昭和60年06月07日参議院本会議

日本共産党 安武洋子議員

これは、高度プロフェッショナル制度への反対討論ではない。の、労働者派遣法への反対討論である。当時、共産党以外の野党は一定程度この法案に対して理解を示していた。

 対象業務は、当初の四業種から十四業務に増加しておりますけれども、本法案では、特に限定する規定はなく、今後、政府の定める政令によって広く対象業務とされる可能性が残されているのであります。対象業務は法律上明確にし、最小限に限定すべきであります。我が党は、技術革新に対応するソフトウェア業務に限定すべきことを提案してきたところであります。

 

昭和60年06月07日参議院本会議

日本社会党 高杉廸忠議員

労働組合の中では、 労働者派遣法に対して好意的な意見が多かった。これは、すでに法案成立前に「偽装請負」という形で、労働者派遣事業が存在したことに起因する。

つまり、労働者派遣法は、少なくとも労使合意の上で、労働者保護のための法律として始まった。

また、この時は、13業種のみの解禁であり、ネガティブリスト(特定の業種のみの解禁)だった。

しかし、共産党などを含め、すでにこのときから懸念する声はあったようだ。

 それから労働組合の問題でございますが、我々労働者派遣法案というものを長い間ぜひ成立をさせてほしいということでやってまいりました。ただ、労働組合間の中で、労働者派遣法案につきましては反対する労働組合もございます。

 

昭和60年02月27日 参議院 国民生活・経済に関する調査特別委員会

全日本電機機器労働組合連合会(電機労連)政策企画局長 阿島征夫氏

 私たちの法律事務所には数十人の法律家がおります。たくさんの派遣労働者の諸君が相談に来られます。その中で私たちが知ったことは、派遣労働者の身分が極めて不安定であり、いつやめさせられるかわからない。中間搾取がひどく、賃金が安過ぎる。コンピューター関係などでは特に超過密労働になっており、一番極端な場合には月間三百三十四時間という残業、百時間を超える者はざらだという状態になっている。

 

このままだと三十代半ばでスクラップ化するんじゃないかという危険を彼らは訴えているわけです。もし労働者派遣法がその目的のとおり派遣労働者を保護するというのならば、こういう実態を私は抜本的に解決するものでなければならないんじゃないかというふうに思うわけです。

 

昭和60年05月29日 衆議院 社会労働委員会

参考人 坂本修弁護士

対象業務の拡大(平成八年)、原則自由化(平成十一年)

それ以降、労働者派遣は、順次拡大されていく。

八五年に政府は、この労働者供給事業を一部合法化するということで、労働者派遣事業を制度化してしまったわけです。いわば違法状態を放置してそれを追認する、こういうのが当時の労働立法の態度であったというふうに思います。

 

 労働基準監督、派遣労働者を特別に対象にした労働基準監督が行われたという報告を私は知りません。労働基準監督官の知り合いの人に聞きますと、もし派遣労働者について監督をすれば労働基準法違反がもう山のように出てくる、そうすると通常の監督業務ができない、だからいわば手を触れないでおくんだというふうなことを聞いているわけです。

 

平成11年05月11日 衆議院労働委員会

脇田滋参考人(龍谷大学法学部教授) 

しかし、連合の動きは必ずしも明確ではなく、派遣労働者の労組加入が少ないことからも、結果的には政府を追認する形になっていった。 

 結論といたしましては、そうしたいろいろのニーズにこたえる必要はあるけれども、今回の改正問題につきましては最低限の基準を決めるということで、労使の力関係が現在明らかに大きな差がある以上は、弱い立場の労働者保護という政策の視点でこれを制定しなければならないということを考えているということであります。

 

平成11年05月11日 衆議院労働委員会

松浦清春参考人(連合 総合労働局長) 

 

また、当時は「派遣」や「非正規」などに対して、現在ほどネガティブなイメージがなかったほか、失業率の上昇などの地合いも重なり、今ほど大規模な反対運動がなかったようだ。


 三月の失業率が御存じのように四・八%となりまして、過去最高を更新しておりますが、私は、我が国がこのまま高失業社会に向かうことは、経済的にも、また社会的にも、将来大きなコストを負担することにつながることになると考えておりますし、これを回避するために労働力需給調整機能の早急な整備が不可欠であると考えております。

平成11年05月11日 衆議院労働委員会

 柳本卓治衆院議員(自由民主党)

日雇い派遣の禁止など事業規制の強化(平成24年)・派遣事業は許可制に、原則上限三年へ(平成27年)

その後、非正規の増加などに従って、民主党政権・自民党政権の元で一定の規制が強化され、いわゆる三年ルールなどが設定された。

三年ルールが想定通り正規への転換になりうるか注目されたものの、雇い止めなどが大規模に起こるなど社会問題化している。

 

派遣法から考える高度プロフェッショナル制度

労働者派遣法は、当初すでに横行していた人貸しビジネスの労働者保護という名目で始まった。

それは、終身雇用の崩壊などでより流動的な雇用を求める経済界の要求、自由を求めた労働者の幻想、派遣労働者を軽視した労働界の弱腰によるものだ。

また、その規制は小泉政権下などで段階的に緩和され、非正規率の上昇と雇用の不安定化をもたらした。

 

高度プロフェッショナル制度は、すでに産業界から緩和が求められており、段階的に今後年収要件などの緩和の声が上がるのは間違いないだろう。

一つわかることがある。一度作られた法案というものは、いずれにせよ、取り消すことが極めて難しいということだ。

 

賽は投げられた。賽が地面に落ちてしまうかどうか、国会は今そのような瀬戸際にあるということを理解していただきたい。

「野党は批判ばかり」「野党は経済を語らない」と言っている間に、書類は隠蔽されデータは改ざんされた ー 新潟県知事選から見える日本の風景

新潟県知事選挙と日本

知事選挙は、日本の縮図である。元霞が関の官僚が自民党の推薦で出馬し、中央とのパイプを語って当選し、東京からおこぼれをもらうために腐心する。

自民党と官僚と地方の財界の強固なピラミッドは極めて効率的に機能しているわけだ。

新潟県知事選でも、経産官僚出身である泉田県政で副知事を務めた、国土交通省出身の花角氏が当選した。

同じ北陸の石川県など、1963年からこの方、知事は全員内務省・自治省出身である(まあ、二人しかいないのだが)。

 

新潟県知事選で与党系の候補が勝利した途端、ネット上には野党への揶揄で溢れた。

いわく、野党は批判ばかりだ、野党は経済政策を語らない、野党はプロモーションが下手だ。

(野党は経済政策を語れ、とは「物価上昇率2%を達成する、達成しなければ副総裁が辞める」といえ、という意味だろうか、という話はおいておくとして)

 

別にそれらが間違っているとは言わない。今日の論点はそこではない。

「パーキンソンの凡俗法則」をご存知だろうか。

原子炉の建設計画は、あまりにも巨大な費用が必要で、あまりにも複雑であるため一般人には理解できない。このため一般人は、話し合っている人々は理解しているのだろうと思いこみ口を挟まない。強固な意見を持っている人が、情報が不十分だと思われないように一般人を押さえ込むことすらある。このため審議は「粛々と」進むことになる。

この一方で、自転車置き場について話し合うときは、屋根の素材をアルミ製にするかアスベスト製にするかトタン製にするかなどの些細な話題の議論が中心となり、そもそも自転車置き場を作ること自体が良いアイデアなのかといった本質的な議論は起こらない。次に委員会の議題がコーヒーの購入といったより身近なものになった場合は、その議論はさらに白熱し、時間を最も無駄に消費する。

自転車置き場については誰もが理解している(もしくは理解していると考えている)ため、自転車置き場の設置については終わりのない議論が生じることになる。関係者の誰もが自分のアイデアを加えることによって自分の存在を誇示したがるのである。

 

パーキンソンの凡俗法則 - Wikipedia

野党批判は極めてお手軽で簡単で、白熱する。こうすれば野党はもっと支持される、というような議論は簡単だからだ。

一方、自民党と知事と地元財界の鉄のトライアングルについては語られない。語ったところで無駄だからだ。

ということで、「野党はこうすれば勝つ」というような議論は白熱し、誰もが一家言を語りたがる。 

自民党と戦後日本

自民党という政党はあまりに深く日本の統治システムに入り込んでいる。自民党は、戦後日本そのものであると行ってもいい。

二回三回、自民党以外の政党が政権の座につくことは無いとは言わないが、この先も、永久に、永遠に、自民党議員の子孫たちは日本という国が同じ政体で存在し続ける限り、権力の座に座り続けるだろう。

 

我々が直視しなければならないのは、政権政党の二世、三世、四世たちが自分たちの権力と利権を守るためなら平気で不正に目をつぶるというこの現実だ。

彼らは、自分たちが政治家で居続けるためなら、不正にも平気で沈黙することが出来るのだ。

二世三世四世の、更に子孫である三世四世五世も政治家になり、同じように沈黙するのだろう。それがこの国そのものの形である。

 

この一年間、政府・自民党は一体何をしただろう。公文書を改ざんし、破棄し、国会を破壊した。全く立法事実がない中で、労働法制を根本から破壊する高度プロフェッショナル制度を可決しようとしている。

この一年間、では野党は何をしただろうか。データの改竄を発見し、裁量労働制の法案提出を断念させ、森友・加計問題では税金の不適正な仕様を発見した。

お手軽な政治的議論をやめる時が来た

野党は経済を語らない、のか?

「野党は経済を語らない」という「よく言われている」批判がある。今回の新潟県知事選挙でも、「安倍総理の批判ばかり」という批判があった。

しかし、例えば立憲民主党の公式サイトには、経済産業政策が書かれている。

一人ひとりの持てる力が発揮され、幸福が実感できる経済を実現します。
自由貿易体制の発展にリーダーシップを発揮し、多国間・二国間での経済連携については、日本の利益の最大化を図ります。
国際的な人的・物的交流が円滑に行われるよう、経済社会活動の基礎となる法整備を進めます。
人々の生活を豊かにする新産業や起業倍増に向けた人材育成を進めます。
暮らしを支え、地域のけん引役である中堅・中小企業、小規模事業者が、意欲を持って努力と創意工夫を重ね、個性や可能性を存分に伸ばすことができる経済社会を実現します。
基礎研究を強化し、イノベーション(技術革新)につながる環境を整備します。 

枝野幸男代表の民進党代表選の出馬時にも、第一にこのような政策を掲げている。

1.支えあう経済
多様性を認め合い、互いに支え合う経済を実現します。国民の所得を削り、中流層を激減させたままでは、本当の意味で活力ある経済は再生しません。まずはこれからの日本にとって重要な、保育・教育、医療・介護といった分野の賃金を底上げし、雇用を拡大します。非正規雇用を減らし、希望すれば正社員になる道を広げます。過労死を招く長時間労働を厳しく規制します。格差を是正し、公正な分配によって、力強い経済成長の循環を作り出します。

 

枝野幸男 みんなと進むリーダーへ|2017 民進党代表選挙特設ページ

民主党系政党の一貫したエコノミクスポリシーは、「人への投資」だろう。これは、09年政権交代以降、民主党、民進党、立憲民主党・国民民主党と分かれても継続している。

概ね、労働規制と再分配政策、実質賃金の引き上げを中心としている。

 

国民民主党の綱領にも、こうある。

一 私たちは、「人への投資」を重視し、公正な再分配によって理不尽な格差をなくし、持続可能な経済を確立します。
一 私たちは、少子高齢化や過疎化を克服し、安心の社会保障を実現します。
一 私たちは、子どもと若者、孤立して生きざるを得ない人々、社会的マイノリティ、障がいのある人々、非正規雇用で働く人々等、声の届きにくい人々に寄り添います。
一 私たちは、地域主権改革を進め、豊かさが実感できる、自立した活力ある地方にします。
一 私たちは、政官財のしがらみをなくし、政治と行財政の改革を誠実に実行します。
一 私たちは、立憲主義と国民主権・基本的人権・平和主義を断固として守り、国民と共に未来志向の憲法を構想します。
一 私たちは、専守防衛を堅持し、現実的な安全保障を築きます。
一 私たちは、開かれた国益と広範な人間の安全保障、恒久平和と核兵器廃絶をめざします。 

通常、詳細な政策というのは、選挙の際に作られるマニフェストによって示されるもので、選挙前であれば、この程度の粒度であるのはやむを得ない。

問題なのは、前回わけのわからない理由で前原代表が民進党を解散した結果、野党のマニフェストが中折れになってしまったことだ。

いずれにせよ、現段階において「野党は経済政策を語らない」と述べるならば、このようにすでに示されている経済産業政策の指針を把握した上で、どのような点が「語られていない」のかを示す必要があるのではないか。

(例えば、金融政策について明確な方針が示されていない、という批判は十分に有り得る思う。しかし金融政策は経済政策とイコールではない)

 

むしろ、旧民主党以来、その政策的な価値は変わっていないのではないだろうか。子どもの貧困や少子化などの課題は、この十年、手付かずのままである。

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いま国会で起きていること

前回の記事で記載したとおり、すでに政府与党は、立法事実が無いままに法案を取りまとめ、データが間違っていたことが分かってもそのまま通すという極めて異常な状態となっている。

森友学園や加計学園問題では、書類が改ざんされ隠されるという近代国家とはとても呼べない狂気の状況になっている。

野党批判はたしかに楽だ。はっきり言えば、頭を使わなくて済む。アクロバティックな理論で政府を擁護する保守系の方々のほうが、よほど頭を使って理論を構築している。

 

 

(もしあなたが安倍政権の熱心な支持者ではないなら)お手軽に、頭を使わずに、野党を批判するのはもういい加減にやめるべきではないか。

風車に突進するドンキホーテを嗤うことは簡単だ。誰だって出来る。

しかし、もしその風車が、今にも崩壊しそうな危険な状態であったとしたらどうだろうか?風車を止めて、解体すべきなのだ。

今、国会で何が起きているのか? ― 与党議員と政府の発言から考えるガバナンスの崩壊

厳正な検査に支障を及ぼすため、過程の公表は差し控える

腰山謙介・会計検査院事務総局次長 衆議院財政金融委員会

 森友学園の問題に関する会計検査院の報告書に、検査院が試算した値引き額の記載を回避しようと財務、国土交通両省が協議した疑いがあるとの指摘について、検査院の腰山謙介事務総局次長は二十九日午前の衆院財務金融委員会で「一般論として、判断の公正を確保するため、検査対象から意見を聴取する」と述べ、検査院と両省との事前のやりとりを否定しなかった。

 政府から独立した機関が、事前に財務省と協議していた可能性を否定していない。

 

首相動静を見る限りお目にかかっていない

(安倍晋三総理大臣 衆議院予算委員会)

 

一国の総理が、自身の過去の行動の根拠を新聞の首相動静に求めるという異常事態。

 

これは委員がつくられたストーリーだと思う

(安倍晋三総理 衆議院予算委員会)

福山氏は、それ以前の時期に首相が認識していたことをうかがわせる、官邸幹部らの発言が記された複数の文書を示し、「みんな残っている文書だ。全く反証になっていない」と言うと、首相は「委員がつくられたストーリーなんだろう」と答弁。議場は騒然となり、審議は一時中断した。

 

膿を出すと言ったのは公文書を出すこと

(安倍晋三総理 衆議院予算委員会)

 公文書が膿だったという衝撃の事実

 

どの組織だって改ざんはありうる話

(麻生太郎副総理 ぶら下がり取材にて)

この日の会見で麻生氏は「大蔵省(財務省)に限らず、会社だってどこだって、ああいうことをやろうと思えば個人の問題だから、組織としてどうのこうのという意識で見ていない」と話し、組織ぐるみの不祥事を否定した。

 

改ざんのような悪質なものではない

(麻生太郎副総理 衆議院財政金融委員会)

森友学園をめぐる財務省の決裁文書の改ざんで、麻生副総理兼財務大臣は29日の衆議院の財務金融委員会で「書き換えられた文書の内容を見るかぎり、黒を白にしたとかいう悪質なものではないのではないか」と述べました。

 

データの不備は高プロに関係ない

(田村憲久元厚労大臣 取材に答えて)

 

与党筆頭理事を務める田村憲久元厚労相(自民)は記者団に「データの不備は高プロに関係ない」と説明。法案に定めた残業時間の上限規制を念頭に「一刻も早く長時間労働を是正しないといけない」と述べた。

  

野党から吊るし上げられたから厚労省が架空のデータを作成した

(橋本岳【前厚労副大臣】 ブログにて)

厚労省の教訓は、いくら要求されても、無い数字を無理に作って提出するようなことはしてはならない、ということでしょう。

 それは教訓ではなく、再発防止策を講じるべき問題なのでは。

 

努力はしたがどうしても四月二十八日のデータだけは発見できなかった

(大田財務省理財局長 衆議院財政金融委員会)

 

まとめ

日本がやばい。

(あとで追記するかもしれません)

加計学園問題の焼け跡に残るもの ― 「嘘をつくとそれを守るための嘘で、更に大変なことになる」というシンプルな教訓

 学校法人「加計(かけ)学園」は26日、愛媛県今治市への獣医学部新設をめぐり、2015年2月に加計孝太郎理事長が安倍晋三首相と面会したと記した県の文書についてコメントを発表した。当時の担当者に記憶の範囲で確認したとし、「実際にはなかった総理と理事長の面会を引き合いに出し、県と市に誤った情報を与えてしまったように思うとの事でした」としている。 

 もともとメモは外に出るものではない。学園側もまさか外に出るとは思ってもいなかったでしょうし、書かれたことを追及されるとも思わなかっただろう。学園側は停滞していた獣医学部設置の動きを進めるための材料に使ったのだろうが、大きな話になってびっくりしたのではないか。

 学園側は申し訳ないことをしたということを、新文書がオープンにされた時点でいうべきだった。コメントを出すタイミングが少しずれているように感じる。

 ただ、今回の件は学園側の情報発信が間違っていただけで、受信した愛媛県が攻められる筋合いは何もない。それより、新文書を材料にがんがんわめいた野党は、振り上げた拳を下ろしにくいだろう。

 「嘘をついた」ことを「情報発信が間違っていた」とするのはなかなか独特の表現だ。

焦点は、総理か加計学園、どちらが嘘つきなのかに絞られた

再三述べている通り、総理大臣の置かれた状況は支離滅裂であり意味不明である。合理的な説明がない限りは嘘をついていると判断せざるを得ない。

今回の件で、まずなにより、愛媛県が嘘をついていないことは明らかになった。ということは、加計学園か総理のどちらかが嘘つきということになる。

事実上、この時点で加計学園問題は政治的に決着した。総理が嘘をついているにせよ、加計学園が嘘をついていたにせよ、認可が不適切であったという結論は変わらない。

本来、加計学園が嘘をついているとした場合、総理大臣は激高して徹底して調査するべきだろうが、安倍総理はやはり友達思いなのだろうか、

総理の嘘と国家の崩壊

この問題は簡単にいえば「総理大臣が嘘をついてしまったがために、それをみんなで必死になって隠しているうちに収拾がつかなくなってしまった」ということになる。

総理が「1月20日以前は知らなかった」と言ってしまったがために、今回の加計学園のコメントについても、「担当者の記憶違いでそういう発言をしてしまったが、総理に確認したところそういうことはないということだったので問題ない」という発言ができなくなっている。

つまり、面会していた柳瀬秘書官も全くこの点について確認しなかったということになってしまうわけだ。

また、このような発言が加計学園から出てくることは愛媛県の発言や文書の信憑性を裏付けることになり、「総理案件」という言葉が実際に発言されたことの一定の裏付けとなっている。

はじめのうちの嘘は、まだしも理屈になっていたが、すでに政府の論理は誰一人として収拾がつかない状態になっている。

加計学園問題は、結果的には自民党の多くの議員を傷つね、党にも回復不可能なダメージを与えた。

仮に今国会が閉幕しようとも、もはやこのイシューは闇に葬られるには大きくなりすぎてしまった。

自民党議員の中でも、撤退を見据え曖昧な答弁をする議員はいるが、真実を捻じ曲げ総理をかばってくれた忠実な自民党議員の威信をボロボロにして、最後は誰かが責任を取ることになる。

安倍総理と自民党にとって自らを傷つけない最良の選択肢は、今すぐ総理がなにか別の理由をつけて辞任をして、数年間は公の場に姿を表さないことだろう。

しかしながら、今辞任してしまえば後任者、とりわけ有力候補の石破氏や岸田氏は、本件に対してより現実的な、つまり加計氏の証人喚問や真相究明のための委員会設置などの対応を取る可能性がある。

そのようなことを考えれば、安倍総理は今やめるわけには行かない。しかし、総理が辞めない以上自民党議員も、このデス・レースに参加せざるを得なくなる。

危機管理能力の無さを露呈した自民党と安倍政権

この問題を見ていると、旧民主党が起こしたメール事件を思い出す。

堀江メール問題 - Wikipedia

それは、(一部の保守系言論人が言うように)愛媛文書が捏造だからということではなく、執行部が代表の歯止めたり得なかった結果、大きく党が傷ついたという点だ。

参院選に敗北した後に辞任を否定した第一次安倍政権と、希望の党が衆院選で大敗した後に代表を辞任しなかった前原誠司代表、どこか共通する点がないだろうか。つまり、危機管理能力に欠け、損切りができない、という点だ。

 

安倍総理は政治的な権力を失った時点で、極めて難しい立場に立たされるだろう。これほどまでに嘘が積み上がってしまった後に、その真相が明らかになれば。

そして、残念ながら、総理のご友人である加計孝太郎氏と、加計学園の立場も極めて難しくなるだろう。

しかしそれは仕方ない。適切なタイミングで身を引かず、掛け金を吊り上げたのは、総理自身なのだから。

我々がこの一年に及ぶ政治的茶番から学ぶことができたのは、嘘をつくということは国家のガバナンスを致命的に崩壊させる、という古典的教訓だったと言える。

自民党はデータと事実を捨て、近代国家を放棄する覚悟があるか ー 高度プロフェッショナル制度の委員会採決を巡って

この記事はかなり長い。それを断った上で、憲政史上最悪とも言える、厚生労働委員会の採決に至るまでの経緯を説明したい。

この経緯は実況していただいた、法政大学の上西教授のツイートを引用している。

 

さて、5月25日、すでに不適切なデータが見つかっていた高度プロフェッショナル制度を審議する衆議院・厚生労働委員会において、再び不備が見つかった。

採決を予定していた当日の朝だ。

厚生労働省は25日の衆院厚労委員会理事会で、ミスが相次いで発覚した労働時間調査について、野党側の指摘で新たに6事業所で二重集計するミスがあったと報告した。

そのような中、厚生労働委員会が開かれた。

 

厚生労働委員会(立憲民主党・西村智奈美)

午前中、まず維新の議員が質問をした後、共産党の高橋議員が限られた時間の中に質問をした。その後、西村議員。

 こうして、加藤大臣に対する不信任が出された。

 

厚労大臣不信任に関する趣旨説明(立憲民主党・西村智奈美)

西村議員が、再び本会議にたち、不信任の理由を説明した。

 不信任理由

 過労死遺族の声

捏造が何故起きたのか?

この答弁は二時間にもおよび、途中、西村議員が過労死遺族の声を紹介して声を詰まらせる場面もあった。

不信任は反対多数で否決され、議論は再び委員会に引き戻された。

 

驚天動地の委員会採決(国民民主党・岡本充功)

www.youtube.com

そして、議論の場は委員会に戻る。ここでも何人かの議員が質問に立ったが、岡本充功議員の質問の最後にそれは起こった。

これはぜひ、雰囲気を理解していただくためには、実際に動画を見ていただきたいところである。

(「紙を出せ」、という野次)

 (「整理しなきゃいけないんじゃないか」という野次) 

驚天動地の採決へ

 これで採決である。

 

データは間違っていた。朝にも分かっていたことだ。そして、そのデータがどのように間違っていたか、の書類が出ていない。その中で採決が行われる。誰か理解が出来るだろうか?出来るならやってみて欲しい。

私も国会を見て長い。けど、はっきり言ってぶっちぎりで最悪の採決だ。これより酷い採決というのはちょっと想像できない。

持ち時間が来ているから、という理由で「質疑は終了しました」と宣言する委員長もひどいし、間違っていた資料を提出していたのに、修正した資料を出さずに間違いを口頭で答える、というのも言葉を失う話だ。

また、自民党・田村憲久理事の「データの不備は高プロに関係ない」という発言は、語るに落ちる部分がある。データがどうであれ法案を通すということだ。データをもとにした意思決定ができないなら、どんなデータも紙くずに過ぎない。占星術か卜占で全部決めればいい。

事実に基づく意思決定は、近代の最低条件

近代とはどういう時代であったか。それは、ルールの確立と科学の浸透の時代であった。呪術的な権力を保持していた王政が打倒され、市民革命が起きた。

近世に始まった科学が更に浸透し、迷信や宗教的にタブーとされていたことが次々と覆り、明るい光が当たった時代だ。

地球は太陽の周りを回り、人間は猿から進化し、ハンセン病は前世の因縁ではなくマクロファージによるものだとわかった。

科学は、全てを事実に基づいて判断する。それがどれほど今までの見解と違っていても、実験によって証明されなければ科学ではない。

すなわち、近代的思考とは科学的思考であり、科学的思考とは、事実を直視する思考なのだ。

近代国家とは、まさに事実に基づいて政策を意思決定することによって成り立っていた国家だったはずだ。

 

今日の委員会採決において政府が行ったことは、事実に基づいて意思決定をする、という近代国家の最低条件を満たしていなかった。すでにある結論に向け、事実を捻じ曲げたのだ。

これほどまでにデータやファクトが軽んじられたことは、立法府において、私の記憶する限り一度もない。

我々はよく知っている。戦艦を沈めたはずの爆撃機が、実は小舟一つ沈めていなかったことを。そして、その結果日本がどのような煉獄に突き進んでいったか、ということを。

事実を直視できない国家がたどる末路は常に哀れなものだ。だからこそ、近代国家はまじない師の言葉ではなく、常に事実に基づき物事を合理的に決めてきたのだ。

近代を捨てる覚悟を問う

高度プロフェッショナル制度の法案自体の酷さは言うまでもない。

しかし、その採決に至る経緯は、我々が近代国家として守ってきたはずの、最低条件たるデュープロセスをずたずたに引き裂くものだった。 

与党の一人一人の議員は、今まさに、日本が近代国家としての最低条件を、自ら投げ捨てていることに気がついているのだろうか。

大正デモクラシーのあとに何が起こったのか。それを我々はよく知っている。

 

与党と維新の議員の一人ひとりに対して、近代を放棄する覚悟があるのか、問いかけたい。

我々は今、歴史の際(きわ)に立っている。

杉田水脈・長尾敬・伊佐進一 ー 過労死遺族を馬鹿にし続ける、高プロ法案と議員たち

5月24日の厚生労働委員会。

この日の委員会は、寺西代表を初めとした過労死ご遺族会の皆様が、安倍総理に自らの声を伝えようと傍聴に訪れていた。

その声を、実際に柚木道義議員が紹介され、安倍総理に対して、過労死遺族と面会するように迫ったが、総理は「厚労大臣が会う」と相手にしなかった。

過労死ご遺族が、高度プロフェッショナル制度に強く反対し、削除を求めていることは既報のとおりだ。

 

与党議員の反応

さて、この委員会質疑と、その後の本会議の厚労委員長解任決議に対して、自民党・公明議員から様々な反応があった。

この馬鹿は自分が何を発言しているのか理解しているだろうか。

「高度プロフェッショナル制度反対」とはっきり過労死遺族会は明言している。 (ああそうか、大臣がその訴えを削除したから、その発言はなくなったと勘違いしているのか?)

その声を国会で代弁することが、「パフォーマンス」というのは、どういう意味なのだろうか?

あなたが馬鹿なのは十分わかった。でも、人が死ぬような話、しかも、大事な家族を亡くしたご遺族に関連付けてこのような発言をするのはやめろ。

「昼も夜もなく24時間、休み無しで働けという業務命令が合法となる制度」で、「完全な規制の撤廃であり労基法の破壊」

高プロで働く労働者には、働き方の裁量がないため、「裁量労働制より悪い」。成果に応じた賃金が支払われる保証も「(法案の)どこにもない」

娘を亡くした佐戸さんは、声を震わせながら、次のように訴えた。

 

さらに、この日の質疑に出席していたはずの長尾・伊佐の両議員は、まるで過労死遺族の声がそんざいしなかったかのように「野党はモリカケばかり」という変わらない揶揄を続けている。

人間はどこまで品性下劣になれば気が済むのだろうか。自らの尊厳を捨ててまで、議員バッジは守りたいものなのだろうか。

人の生死に関わる法案で、しかも過労死のご遺族が出席した委員会を表して、このような揶揄が出来るのは、外道という他ない。

長尾、伊佐には議員バッジのレプリカを差し上げよう。二度と国会に姿を見せないでいただきたい。一生、その玩具で遊んでいればいい。

 

人の世の政治を取り戻す

▽18時28分 東京・銀座の日本料理店「東京吉兆」。伊藤一郎旭化成会長、経団連の今井敬、御手洗冨士夫両名誉会長ら財界人と会食。 

高プロ採決を予定していた当日、遺族と一切会うこと無く、経団連と会食する安倍総理。

そして、自らの大事な大事な議員バッジを守るため、人としてのまっとうな生き方を捨てた長尾、杉田、伊佐。

全員まとめて、政治家ごっこを辞めて、その品性にふさわしい余生を過ごせばいい。

我々国民は、あなた方には殺されない。その言動はすべて否定され、政治的痕跡はチリひとつ残らないだろう。

 

人の世の政治は人がなす。畜生が座る席は立法府にはない。

政治家・安倍晋三とは何者なのか ー 病的な嘘つきが我が国の総理大臣である事実について


 

愛媛文書を巡るニュースを聞いていると、コメンテーターの方がそろって「一体誰が嘘をついているんでしょうね」と首をひねっている。

が、度々述べているとおり、「安倍総理は嘘をついているかどうか?」という論点はもはや意味を持たない。安倍総理が虚偽を述べていることは明白だからだ。

「問題は、嘘をつくような人間が、果たして総理大臣としてふさわしいのだろうか?」という点であり、それを議論しなくてはいけない。

 

客観的に、いま判明していた事実を述べる。

  • 柳瀬総理秘書官は加計学園の関係者と三回も面会し、時に会談は長時間に渡った。
  • 柳瀬氏と加計氏が出会ったのは総理主催のバーベキューである。
  • 総理と加計氏は第2次安倍内閣以降、16回会食している
  • 安倍総理は加計氏を評して「時代のニーズに合わせて新しい学部・学科の設置にチャレンジしたいと聞いている」と祝辞で述べている
  • 総理と加計市は腹心の友である

一方、安倍総理はこうも述べている。

  • 具体的に獣医学部を作りたいという話は聞いたことが無い
  • 柳瀬氏と加計学園、加藤官房副長官と加計学園の会合は聞かされていない

安倍総理の答弁と、客観的な状況は明白に矛盾している。

このような状況で獣医学部を作りたいということを聞いたことはなかったとすると、これに対する合理的な説明が必要なことは明らかだ。

 

(6)関係業者との接触等

倫理の保持に万全を期するため、①関係業者との接触に当たっては、供応接待を受けること、職務に関連して贈物や 便宜供与を受けること等であって国民の疑惑を招くような行為をしてはならない。

https://www.cas.go.jp/jp/siryou/kihan.pdf

 この論法が通るなら大臣規範なんて必要ないのである。 「確かに利害関係者と会食もゴルフもしたが、そのような話はしていない」で通せばいい。

そこで何を話したかということは、証明しようがないわけだから、そんなことを論点にすべきではない。

下世話な話ではあるが、普通、既婚者が異性と一定時間密室に入れば不倫が認定される。「一晩中ホテルでトランプをしていました。そうじゃないことを証明してみろ、これは悪魔の証明だ」などと反論したらこの人は正気じゃないと思うだろう。

利害関係者と何度も接触し、また自身の秘書官と接触させた、という事実は状況証拠ではなく直接証拠なのだ。

 

愛媛県から参議院に提出された文書は、公文書である。公文書というのは基本的に100%信頼されるべきものだ。だからこそ、財務省の改ざん問題があれほど大きな問題になった。

この真偽に対して政府はコメントする立場にない、としている。

しかし、本来公文書を否定するのであれば、きちんと反証しなくてはいけない。雰囲気で事実だけを否定して、反証せず「コメントする立場にない」と言うのはおかしな態度なのだ。

このように、公文書の信頼性と国会答弁の信頼性を著しく落としているのは安倍総理の責任である。

 

普通、どれほど支持していた政治家であれ、嘘をついているとわかったなら覚めるものだ。

しかし、安倍総理を支持する層の多くは、総理が言っていたことが事実ではなかったという現実にぶち当たった時、自身の認識を上手く調整することで、総理の無謬性を守っているようにみえる。

このような態度は、既に信仰の領域に入っているのではないか。私もTwitterなどのやり取りやコメントなどの反応を見ることもあるが、はっきり言って彼らのロジックは全く理解ができない。

通常我々が社会的に有している認知では、安倍総理の答弁が嘘ではないと判断することは不可能だ。そう考えるためには、通常と異なる認知を持つ必要がある。

「大川隆法総裁(エル・カンターレ)は全宇宙の創設者である」と信じるのと同じ程度特殊な認知を持たない限り、安倍総理の答弁から、彼が真実を述べていると判断することは不可能だろう。

 

もう一つ、私が気になることがある。安倍総理が「記録を確認したところ、加計孝太郎氏と会ったことは確認できなかった」と述べたことだ。そもそも記録を破棄していると述べたのはご自身である。(その後、「確認できなかった」というのは破棄していたことだ、と官房長官がのべていたが)

嘘つきであることは問題であるが、同時に総理の嘘はすぐばれ、すぐに新しい証拠が出される嘘であるということも問題ではないか。

これは、もう、単なる嘘つきではなく病的な嘘つきである。病的な嘘つきでも総理大臣が務まる、と考えるのは、政治思想ではなく、社会規範を逸脱した信仰である。

 

このような事実は、この国を愛しこの国に生きるものの一人として、大変に辛い事実として受け止めなくてはいけないのではないか。

これは、正しい意味で議会政治と民主主義の危機である。

女性参政権前夜 ー 普通選挙の前、議会で一体何が語られていたか

努力義務だけではあるが、候補者男女均等法が成立した。小さい一歩かも知れないが、画期的な一歩だと思う。まずは超党派の議員の方々に敬意を評したい。

 

ところで、これに対し、自民党の小野田議員が下記のような発言をしている。

 

候補者が男女同数になるべき、シンプルな論理 

日本国憲法第十四条には下記の文言がある。

すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。

 

「差別されない」とは、当然の前提として両者の能力が同等である(≠同一)と規定している。即ち、男性と女性の間に本質的な意味での能力の差はない、というのが大前提だ。

 

つまり、男女の候補者に差があるという現状は、憲法上の男女平等の理念から著しく乖離している、ということになる。能力的に差のない男女の間に、差があるとすれば、それを正していかなければならない、ということだからだ。

という現状を踏まえた上で、今回は理念法が提出されている。小野田議員は、女性が立候補しづらい 現状は認めておられていて、更にこの法案が理念法であることも(流石に)理解されているはずだ。

 

今回の法案には下記の文言がある。

男女が、その性別にかかわりなく、相互の協力と社会の支援の下に、公選による公職等としての活動と家庭生活との円滑かつ継続的な両立が可能となることを旨として、行われなければならない

これはまさに、小野田議員がおっしゃったような現状を変えていくための理念法である。憲法上の前提と著しく乖離した現実を正すため、より女性が立候補しやすいよう環境を整えることに反対することは、正直言って理解できない。

 

女性参政権と女性議員

普通選挙の前まで、一体婦人参政権はどのように語られていたのか、という点を見てみる。

昭和二十年。敗戦後、ポツダム宣言を受諾したあとの帝国議会の議事録だ。当時の幣原内閣の元、婦人参政権についての話し合いがなされている。

  

山隈康元貴族員議員

都會の婦人は相當政治的教養のある方もあるやうでありますが、多くの婦人は今日選擧權を與へらるるよりも寧ろ一片の「パン」、一塊の薩摩芋を貰つた方が非常な幸福であると叫んで居るのであります。

從ひまして此の婦人は衆議院議員選擧に臨む際、恐らく先刻どなたかの質問にありましたやうに、多くの棄權者を出し、又棄權者を出さないと致しました處で、有夫の婦は亭主の命令に依り、又其の他の子女は父兄の指圖に依つて投票する現在の一般婦人の状態に於きまして、候補者の閲歴、才幹等も何等關係しない、甚しきに致つては候補者の氏名すら承知しない者が大部分であらうと思ふのであります。

斯樣な状態、即ち亭主の命令、父兄の指圖に依つて投票を行ふ、自己の自由意思に依つて投票をなし得る者と云ふものは極めて稀であらうと思ふのであります。

 

昭和20年12月13日 ー 衆議院議員選挙法中改正法律案特別委員会

堀切善次郎大臣

何と申しましても矢張り婦人は單純であり、率直である點(てん)があると思ひます。さう云ふやうな頭で判斷することが又宜い場合も相當多いのではなからうかと思はれます。

 

固より婦人の投票の大部分は矢張り亭主のある婦人でありますれば、夫婦仲良く多分同じ所に行くことだらうと思ひます、或(あるい)は娘達は其の家の家長の、否父兄の話す所を聽いてそれに左右されて同じやうに行くと云ふことが大部分ではないかと思ひます。

 

此の間或地方の婦人達が集つて、婦人の投票がどうなるだらうかと云ふ話をした際に、皆の一致した意見としての觀測は、此の儘でうつちやつて置けば、棄權が五割位になりはしないか、殘りの五割の内四割は主人なり父兄と同じ投票になるだらう、五分は女の方が男を引連れるだらう、後の五分がどうなるか分らないと云ふやうに意見が一致したと云ふことを聞きまして、非常に興味のある話に聞いたのでありますが、大體そんな所ではないかと云ふやうな感じが致します。

昭和20年12月13日 ー 衆議院議員選挙法中改正法律案特別委員会 

堀切善次郎内務大臣の発言より(句点、改行を一部変更しました)

 

実際、普通選挙実施までにはこのような声があったのは事実だ。幣原内閣ではかなりの議論がかわされている。

しかしながら、実際は女性を含めた第一回衆議院選挙の投票率は概ね好調だった。

 

大石ヨシエ議員

私たちは、敗戰の結果、婦人参政権をマ元帥からもらつた。それは一昨日も申しました通り、長い間婦人は奴隷的な存在であつた。それが昭和二十一年四月の十日初めて婦人が、敗戰の結果、参政権を獲得して、投票権を持つた。そうして自分の信ずる人に票を入れたんです。

昭和27年04月28日 衆議院・地方行政委員会

 

大石議員は初の女性議員の一人であるが、「マ元帥からもらった」と評している。

また、普通選挙後に組閣された片山内閣では、女性大臣の要求が行われている。これも画期的なことだった。

 

吉川末次郎参院議員

片山首相は先般ラジオを通じて全國の婦人に呼び掛けられて、婦人の政治的自覚を促されたのであります。結構であります。併しながら同時にそういうことは、男子に対しまして婦人を人格的に尊敬するということを教えるということを相伴わなければならないものであると考えておるのであります。

婦人を政治的に、社会的に、経済的に、男女同権の立場からこれを尊敬し、これを重要とする所の観念が、この組閣の問題については少しも現われておらないと思いますることを私は深く遺憾といたすのであります。

封建的な、相変わらず封建的な男子中心的な観念から、そういう適任者はおらないと、こういうように簡單に、無礙に退けられたのではなかつたかというようにも考えるのであります。

昭和22年07月02日 参議院本会議

 

ところが、女性議員の地位向上は遅々として進まなかった。そのことは「国会キス事件」からもわかる。

 

そして、その比率もまた、ほとんど増えていないのだ。 


「女性は単純」と議会で話し合われていた時代から、我々が少しでも進歩していると信じておきたいと切に願う。

加計孝太郎氏と安倍総理 ー その友人関係は本物か?

予算委員会における、首相や与党の言い分を改めて見てみよう。

  • 柳瀬氏と加計学園の出会いは、安倍総理主催のバーベキューだった。
  • 柳瀬氏は加計学園の関係者と複数回、時に長時間に渡って面談していた。
  • 安倍総理は、加計学園が国家戦略特区に申請していたことは、全てが決定するまで知らなかった。

加計氏と安倍総理は、本当に友人関係にあるのか

安倍総理の言っていることを真実とするなら、自分が全く知らない間に、友人が勝手に自分の秘書官と話し、秘書官からアドバイスを受け、自分のビジネスに利用し、それに対して一言も相談がなかった、ということになる。

上記は安倍総理の言い分そのものである。

 

ここで、安倍総理が真実を述べているとすれば、この状況について、唯一説明が出来る仮説を提示しよう。

そもそも、加計孝太郎は総理を友人だと思っていなかったのではないか。そして、相談することは、むしろマイナスになると考えていた。

友人ならば相談の一つもしているだろう。プライベートだから迷惑をかけたくない、というならそもそも総理秘書官と会おうとしないはずだ。

 

加計氏が必要としていたのは人間・安倍晋三との友情ではなく、総理大臣という地位を持った人間との深いコネクションだけだったのではないか。

安倍総理が真実を語っているとした時の仮説

加計孝太郎氏は、総理との個人的関係を誇示して、バーベキューで知り合った、柳瀬首相秘書官とのアポを(安倍総理に報告することなく)取り付けた。

その際(どうやったのかはよくわからないが)とにかく総理にこの件を報告しないように言い聞かせた。

「本件は問題になるかもしれないから、決して安倍総理に報告しないように、俺から言っておくから」などとと言い含めた。そうでなければ、柳瀬氏が総理に報告しない理由は想像できない。

 

もしこの仮説をとるならば、つまるところ、友人だと思っていたのは安倍総理の側だけであり、加計孝太郎氏は安倍総理を単なる利用できる駒だとしか思っていなかった、ということになる。

なんという悲しい話だろうか。まるで「マッチスティック・メン」の世界である。

私がもし、自分が学生時代からの友人だと思っていた人間が勝手に秘書と会って、しかも信頼していた秘書が勝手に「総理案件だ」などと言っていたら、裏切られたと思って気が狂わんばかりになるだろう。

安倍総理の叫び

安倍総理は度々国会で「彼は私との関係を利用して、何かを成し遂げようとしたことは一度もない」と言っていた。

私はこの言葉に強い違和感を覚えた。なぜなら、友人関係というのは通常そういうものであり、そんな言葉は「彼は私を利用しているのでは」と疑っていない限り出てこないからだ。

「何かを成し遂げようとする」かどうかは、便宜を図る側にはわからない。言うべきなのは「私は彼に何か便宜を図ろうとしたことはない」という言葉ではないだろうか。

 

この仮説が真実であるとすれば、総理の「彼は私との関係を利用して、何かを成し遂げようとしたことは一度もない」という言葉は、荒涼とした総理の精神風景から来た叫びなのではないだろうか。

安倍総理のセキュリティホール

いずれにせよ、上記はただの仮説である。

しかし、安倍総理がこの件を相談されていようがなかろうが、加計氏が総理との個人的関係を使って岡山理科大学獣医学部の建設をもくろんでいたことは確かだろう。

籠池氏は安倍昭恵夫人というセキュリティホールを利用して学校建設を成し遂げようとしたが、加計氏が利用したのは、総理の心のセキュリティホールだったのではないか。

自分の周りにいる人間は、結局のところ利害関係でしかつながっていなかった……そんな絶望を食い止めようとした叫びが、安倍総理の国会答弁だとしたら、私はそれに対して、深い悲しみを感じざるをえない。

 

総理大臣が、自ら主体的に加計氏に便宜を図っていたとすれば、上記のような悲しい想像はしなくてすむ。

私としてはそのほうがよほど、気分が楽なのだが。